「高い紹介料を払う覚悟で人材紹介をお願いしているのに、全く推薦が来ない…」 「たまに紹介されても、自社が求める人材とはかけ離れたミスマッチばかり…」

中途採用において、成功報酬型の人材紹介を利用している中小企業の経営者様や人事担当者様から、このようなお悩みをよく伺います。「やっぱり大企業じゃないと、人材紹介は優先して紹介してくれないんだ」と諦めかけていませんか?

しかし、これまでの私たちの採用経験からお伝えすると、必ずしも「会社の規模」が紹介数を左右している訳ではないと感じています。どちらかといえば、「エージェントとの付き合い方」と「求人の内容や見せ方」に依存しています。

本記事では、長年RPOとして経験を積んできた採用のプロの代表浅香の視点から、人材紹介から紹介されにくい企業に共通する特徴と、人材紹介の紹介数を劇的に増やす具体的なアドバイスをお伝えします。

なぜ中小企業は人材紹介で「決まらない(紹介されない)」のか?

人材紹介を利用しているにもかかわらず、紹介が集まらない企業には、いくつかの共通点があります。今回は、共通点として多い3つを解説します。

① 書類選考の基準が厳しすぎる

実は見落とされがちなポイントですが、書類選考の通過率は紹介数に直結します。

エージェントは基本的に、「決まりやすい求人」に優先的に候補者を紹介します。これはビジネスとして当然で、書類通過率が低い求人は「紹介しても通らない求人」と判断され、徐々に優先順位が下がっていきます。

一度この認識がついてしまうと、そもそも候補者を当てにいかなくなり、結果として紹介数が減少していきます。

「会う人を厳選したい」という意図自体は間違っていませんが、母集団が形成されていない状態で基準を厳しくしすぎると、選考自体が動かなくなります。

まずは一定の幅で書類通過を出し、面接の中で見極めていく方が、結果として紹介数の増加に繋がり、本当に自社にマッチする人が紹介される、あるいは、想定をしていなかった方が実は条件マッチすることになり採用成功につながるケースが多いです。

② エージェントの担当者を握れていない

人材紹介は仕組みのように見えて、実態は“人対人”のビジネスです。多くのエージェントは複数の企業求人を同時に扱っており、その中で「どの企業に優先的に候補者を紹介するか」は、担当者の判断に委ねられています。

つまり、担当者から「この企業は決まりそう」「しっかり対応してくれる」と思われているかどうかが、紹介数に大きく影響します。

例えば、

・レスポンスが早い

・不採用理由のフィードバックが具体的

・会話から採用に対する熱意を感じる

こうした企業には、自然と紹介が集まりやすくなります。

一方で、やり取りが形式的だったり、反応が遅かったりすると、「優先して紹介する企業」から外れてしまう可能性が高くなり、意図せず紹介数を減らしてしまうケースがあります。

③ 求人票に専門用語が多すぎる

求人票の言葉選びも、紹介数に影響します。

専門用語が多い求人は、エージェントにとっても候補者にとっても理解しづらく、「紹介しにくい求人」になりがちです。

エージェントもすべての業界に精通しているわけではないため、内容がイメージしづらい求人は、優先的に扱われにくくなります。

例えば、

 「特殊ボイラーのソリューション型営業」といった表現よりも、「産業用機器の法人営業」といったように、まずは誰でも理解できる言葉で表現する方が、候補者との接点は広がります。

専門的な内容やスキルの深さについては、面接の中で十分にお伝えすることができます。まずは“誰にでも伝わりやすい言葉選び”を優先することが重要です。

そもそも意識してますか?自社の求人票や人材要件について

ここまでご紹介した内容は、すべて「エージェントからどう見られているか」という視点でした。

ただ、もう一段本質的な話をすると、そもそも自社の求人票や人材要件が整理されていないケースも非常に多いです。

多くの中小企業では、「とりあえず募集を出す」「これまでと同じ条件で依頼する」といった形で、人材紹介に求人を預けてしまっているのが実態です。

しかし、エージェントはその求人情報をもとに、候補者へ提案を行います。

つまり、求人票の質=紹介の質・量に直結します。

例えば、以下のような状態になっていないでしょうか。

紹介がもらえない具体事例

例①)

業務内容:既存のお客様の担当として自社商材のやり取りをしていただきます。

例②)

【必須要件】

・顧客との折衝経験をお持ちの方

【歓迎要件】

・社内外とのコミュニケーションが好きな方

・出張がお好きな方

一見すると問題がないように見えるかもしれませんが、これらの表現では、実際の仕事内容や求めている人物像が具体的に伝わりません。

例①では、「やり取り」という言葉が非常に曖昧で、営業なのか、事務対応なのかかが読み手に委ねられてしまっています。

また、例②のような「顧客との折衝経験」や「コミュニケーションが好き」といった表現は、解釈の幅が広く、エージェントごとに理解がブレやすい項目です。

そのため、推薦の基準が揃わず、結果として的外れな紹介が増えたり、そもそも候補者を当てにいかれないケースにつながります。

このように、求人票の情報が抽象的なままだと、

・エージェントが自信を持って推薦できない

・候補者が自分ごととして捉えられない

といった状態が生まれ、結果として紹介数・応募意欲の両方が伸びにくくなります。

では、どのように改善すべきか。重要なのは、「誰が見ても同じイメージを持てる状態」にまで具体化することです。

紹介がもらえるようになる具体事例

例えば、先ほどの例であれば、

例①)

業務内容:

既存顧客(製造業)に対して、自社の産業用機器の提案・フォローを行います。1人あたり約20社を担当し、定期的な訪問やオンライン商談を通じて、ニーズのヒアリングから見積提案、納品までを一貫して担当いただきます。

例②)

 【必須要件】

 ・法人顧客に対する営業または顧客対応の経験(目安:1年以上)

【歓迎要件】

 ・複数の関係者と調整しながら業務を進めた経験

 ・出張(国内)が月数回発生する環境に抵抗がない方

このように、「誰に対して」「何を」「どのように行うのか」を具体的に落とし込むことで、エージェント側の理解度が上がり、結果として適切な候補者の推薦につながります。

求人票は単なる情報の羅列ではなく、エージェントや候補者に対する“提案資料”です。

だからこそ、曖昧な表現を避け、具体的に伝える設計が重要になります。

中小企業が今すぐやるべき改善策

ここまで、「なぜ紹介されないのか」「どこに課題があるのか」を整理してきました。

 では実際に、何から手をつけるべきか。

現場で効果が出やすく、かつすぐに実行できる改善策に絞ってご紹介します。

① 書類選考の基準を見直し、“通す前提”で設計する

まず見直したいのが、書類選考の基準です。

書類通過率が低い状態が続くと、「通らない求人」として認識され、エージェントからの紹介が徐々に減っていきます。

「できるだけ良い人に会いたい」という意図は自然ですが、最初から条件を絞りすぎてしまうと、母集団が形成されにくくなります。

まずは「完全一致でなくても会ってみる」くらいのスタンスに広げてみることが、紹介数の改善につながるケースも多いです。

あわせて、「どのポイントが合えば通過になるのか」をエージェントに共有しておくと、推薦の精度も徐々に上がっていきます。

② エージェントとの接点を増やし、“優先される企業”になる

次に見直したいのが、エージェントとのやり取りです。

人材紹介は仕組みのように見えますが、実際には担当者ごとの判断で動いている部分が大きく、対応の仕方によって紹介のされ方も変わってきます。

例えば、推薦への返信が遅かったり、不採用理由が曖昧な状態だと、エージェント側でも次にどんな候補者を紹介すればよいか判断しづらくなります。

できるだけ早めにフィードバックを返し、「どこが合わなかったのか」「どういう経験があれば通過だったのか」を伝えるだけでも、推薦の精度は変わってきます。

また、採用状況や優先度を共有しておくことや、月1回程度の打ち合わせを設けて認識をすり合わせることも、紹介の増加につながりやすいポイントです。

③ 専門用語を分かりやすく表記する。

書類選考やエージェントとの関係性について見直してきましたが、求職者やエージェントの目線に立つと、「仕事内容や職種が伝わりやすいかどうか」も重要なポイントです。

正しく伝えようとするあまり、専門的な表現になってしまっていないか、一度自社の求人票を見直してみましょう。

自社では当たり前に使っている言葉でも、第三者からするとイメージしづらいケースは少なくありません。

まずは誰でも理解できる言葉で表現したうえで、必要に応じて詳細を補足していくことで、エージェントや候補者にとっても理解しやすい求人になります。

人材紹介で成果が出ない場合、「エージェントが動いてくれない」と感じてしまうこともあるかと思います。

しかし実際には、書類選考の基準、エージェントとの関わり方、そして求人票の内容など、いくつかの要素が重なって、紹介のされ方が決まっています。

どれか一つだけを変えるのではなく、全体を少しずつ見直していくことで、紹介数やマッチ度は徐々に改善していきます。

特に中小企業の場合、大手企業と同じ条件で勝負するのが難しい場面もありますが、「どう進めるか」「どう関係性を築くか」「どう伝えるか」といった工夫次第で、十分に採用を前に進めることができます。

もし現在、紹介数が伸びない、あるいはミスマッチが多いと感じている場合は、一度、自社の採用の進め方を振り返ってみてください。

小さな見直しの積み重ねが、結果として採用成功につながっていきます。

採用課題は株式会社Human Aim Factoryにご相談を

ここまで人材紹介から紹介をもらいやすくるためのノウハウや考え方をお伝えしてきました。

「明日から実践してみる!」という方もいれば、「まだ具体的に自社の求人はどう変えたら良いか想像ができない」そんなお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

私たちはそんな企業様に対して、採用の設計の部分から、エージェント様とのコミュニケーションという実務まで幅広くご支援が可能です。

実際今の採用活動に対して課題は感じているし、エージェントから紹介ももらえないけど具体改善策ができない、という企業の方がいらっしゃいましたら是非一度弊社にご相談ください!

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